机の上に広げられたノートを覗き込むと、整った文字が書かれている。 敦「麻耶ちゃんって字、綺麗だね」 何となく思ったままの事を口にすると、 麻耶「それが何か?」 突き放すように麻耶ちゃんが聞き返してきた。 敦「い、いや、何かって言われると………」 その麻耶ちゃんの言い方に、タジタジとなる。 麻耶「私、勉強をしたいんですけど」 俺の言葉を遮るように、麻耶ちゃんがツンと言い放つ。 敦「そ、そう……分かった、それじゃ始めようか」 これは雑談をするような雰囲気じゃない。