沼井「(……ぶふっ……馬鹿みたいに眠りこけてるな……)」
というのも……こいつの皿にだけ、睡眠薬をたっぷり仕込んでやったからだ。
“退魔師”なんて胡散臭い連中……もしかして“結界”だとか何だとか……そういうのを張ってるんじゃないかと思ったけど、今のところその気配はない。
最初はパンツの写真だけ撮ってすぐ退散するつもりだったけど……
沼井「(も……もうちょっと……もうちょっと大丈夫か……?)」
心臓が興奮でバクバク音を立てている。
荒くなる一方の鼻息を噴き出しながら、僕はジリジリ顔を近付けていった。
沼井「ぶちゅっ……ぶちゅっ、んほぉおっ、ぶちゅちゅっ……」
思い切って、その柔らかい唇に吸い付いてやる。
沼井「(んごぉおぉぉ~~~~~っ!! き、き、き、キスっ、キスっ、キスぅううぅ~~~~~~~~っ!!!!)」
頭が沸騰しそうになった。
深琴「ん……んむ……んぅ……」
沼井「ひっ」
女が喉奥で微かな呻きを上げ、一瞬ギクッとしたが、やはり起きてくる様子はない。
女の唇は、思っていた以上の柔らかさがあった。
沼井「(きっ、キスしてるぅう~~っ、キスっ、キスした、キスしたぞぉおっ……はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……!!)」
鼻先に強く女の匂いが通る。
沼井「れろぉおっ、れろっ、べちゃっ……ぶちゅっ、ぶちゅっ……ずるるる~~~~っ」
深琴「ん……ふ……んむ……」
甘い匂いに反して舌先が苦い感じがしたのは、化粧水なんかの味だったのかもしれない。
そんな発見にも、僕は激しく興奮した。