舞 「こ〜らッ! いつまで寝てるの!」
   静寂に満ちていた闇の中に響く凛々しい声。
勤 「うっ、んぅぅ……もう少し寝させて……昨日遅かったんだ……」
   全身をトロトロとした眠気に覆われたまま、声を遮るように布団をすっぽりと被り直す。
舞 「だから早く寝なさいって言ったのに。ほ〜らッ、起きる起きる!!」
勤 「うわわッ!?」
   グラグラッと世界が揺れたかと思うと、明るい光が矢のように視界に飛びこんで来た。
勤 「うぅぅ、舞さん……乱暴にしないでよ………」
舞 「もぅ、昨日ちゃんと言ったでしょ? 学校休みになったら、朝からお店手伝ってもらうって」
   ベッドから床に転がり落ちた俺の頭上から聞こえてくる声。
勤 「うぅぅ、でもさぁ………」
   文句の一つでも言おうと思って視線を上げた俺は、そのままその場で固まってしまった。
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